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岡口裁判官の不適切投稿めぐる訴訟、原告側が控訴 一審勝訴も「納得いかない部分があった」

仙台高裁の岡口基一裁判官(職務停止中)のネットへの不適切投稿をめぐる訴訟で、3つある投稿のうち1つのみが名誉毀損に当たるとして、岡口裁判官側に44万円の賠償を命じた東京地裁判決を不服として、女子高生殺害事件の遺族が2月10日、控訴した。原告の岩瀬正史さん、裕見子さん夫妻は「一番問題視していた『洗脳発言』については妥当な判断をしてもらったが、どうしても納得いかない部分があった」などとするコメントを発表した。岡口裁判官はこれらの投稿をめぐり、裁判官をやめさせるかどうか判断する弾劾裁判にもかけられている。●訴訟の概要岡口裁判官は、岩瀬夫妻の次女・加奈さん(当時17)が殺害された事件をめぐり、以下のような投稿をおこなった。 (1)刑事裁判の判決文のURLを貼った上で、ツイッターに「首を絞められて苦しむ女性の姿に性的興奮を覚える性癖を持った男 そんな男に無惨にも殺されてしまった17歳の女性」と投稿...
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会社の「飲み会」後に川で死亡→労基署「業務上の事故ではない」…裁判所はどう判断した?

日々問題なく働いている人でも、いつ労働トラブルに巻き込まれるかわかりません。パワハラ、労災、長時間労働などのトラブルは今もなくなっていないのが現状です。トラブル発生に備え、過去の裁判例を通じて、実際に発生した労働トラブルとその結末を知っていれば、いざという時の助けになるかもしれません。今回紹介するケースは、会社の送別会に参加したのち、同僚に宿舎まで送られたものの翌日から行方不明となり、4日後に宿舎から150メートル離れた川の中で亡くなっていたという社員の遺族が遺族補償一時金の支給を求めて提訴したという事例です。林孝匡弁護士の解説をお届けします。●事件の概要こんにちは。弁護士の林孝匡です。裁判例をザックリ解説します。会社の【送別会】後の事故で労災が下りなかったケースです。社員の方は、送別会の後、川で溺死してしまいました(当時22歳)。そこで父親は、労災にあたるとして遺族補償一時金などの支給を...
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「少しでもほっこりしてほしい」大阪高裁の書店は、癒し本推し? ネコ写真集やココロの本も

書店の入口近くにある特設コーナーは、その店のこだわりが一番わかる店の顔である。見るだけで癒される猫の写真集や、日々の緊張をほぐすエッセイ本が店頭に並ぶこの店は、街中の本屋でない。大阪高等裁判所1階で営業を行っている大阪高裁内ブックセンターだ。コーナー作りの担当者は「多忙な中、お越しいただくお客様に、少しでもほっこりしてもらえたらと思って作りました」と狙いを語ってくれた。法律書が並ぶ店内において、そのインパクトは絶大であり、売れ行き好調だという。担当者の言葉を嬉しそうに聞いていたのは、店長の人見泰司さん。この入口の特設コーナーは、「若い人の流行に敏感なセンスを信じたい」として、常時企画を任せている。その他、店長のノウハウが詰められた店舗のこだわりを楽しそうに話してくれた。(裁判ライター:普通)●売れる本が分かるには3年かかった人見さんは、全国に展開する大型書店で長年、勤務してきた。一般向け書...
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真冬に「室温14度」で寒すぎる!会社は「我慢しろ」の一点張り

寒さがますます厳しくなり、暖房やヒーターが手放せないこの季節。弁護士ドットコムには「職場の暖房の設定温度が低いせいで、風邪をひいてしまった」という悲痛な相談が寄せられている。相談者の職場では、エアコンの設定温度を20度に設定している。ただ、席には外気が入ってくるため、室温は14度ほどになり、相談者は体調を崩してしまった。しかし、上司は「会社で決まっている設定温度だから我慢しろ」の一点張りだ。なぜ20度にこだわるのか尋ねると、「事務所は高齢者が多いので、ヒートショックを懸念して、外と室内の温度が変わらないようにしないといけない」ともっともらしい言い訳をされてしまったという。真冬に体調を崩すほど寒すぎる職場は、法的に問題ないのだろうか。河村健夫弁護士に聞きました。●「気温が18度以上28度以下」の努力義務——職場の温度は何度でもOKなのでしょうか。職場の室温は快適と感じる温度が人によって異なる...
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給与制度の改正で「賃金減った」、運送会社の労働者が再び提訴 旧規程に続き裁判沙汰に

運送会社ヒガシトゥエンティワン(大阪市)の運転職労働者6人が2月6日、会社が新しく導入したドライバー向けの賃金規程により賃金が減ったとして、旧規程との差額を求めて大阪地裁に提訴した。労働契約法10条が禁じる同意のない不利益変更にあたり無効だと主張している。同社の旧規程をめぐっては、今回の原告の大半を含む計29人が、実質的に残業代ゼロになる仕組みで不当だとして裁判を起こし、会社側が請求全額となる計約6200万円を支払うことで2021年に和解している。法的リスクがあるとして会社が改定した賃金規程の正当性が争われることになり、賃金制度の設計の難しさを示す事例と言えそうだ。●歩合給廃止、代わりの手当が不足と主張訴状などによると、同社の旧規程では、残業によって時間外手当や深夜手当などが発生しても、売上に応じた歩合給を上回った分しか支給されないことになっていた。新規程に変更後の2019年に労働者側が提...
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拡散されたイタズラ動画、すべて削除は「事実上不可能」「弁護士費用も億単位」

回転寿司店でレーン上の他人の寿司を食べたり、醤油ボトルの注ぎ口を舐めたりする迷惑行為が問題となっています。軽い気持ちで撮影したものでも、ネットに投稿すればたちまち拡散し、インターネット上に残り続けてしまいます。こうしたいたずら投稿は、一度ネットで拡散されると簡単には消せないことから「デジタルタトゥー」とも呼ばれていますが、実際に消す方法はあるのでしょうか。ネットの権利侵害に詳しい小沢一仁弁護士に聞きました。●「書きすぎてしまった」削除したいときは——小沢弁護士の元に「いたずら投稿を削除したい」という相談はきますか?「いたずら投稿の削除をしたい」という相談は、定期的に来ます。この場合の削除したいという相談には、(1)投稿した後に、書きすぎた、責任追及されるのではないかと後悔し、自分が投稿した記事を削除したいというもの、(2)自分が投稿した記事を削除したものの、第三者によって広められてしまった...
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電動キックボードの新ルール、7月施行へ 「歩道走行も可能」に懸念の声も…どう備える?

警察庁はこのほど、一定の基準を満たした電動キックボードが自転車と同様に歩道を走行できるなどの交通ルールを定めた改正道路交通法を2023年7月1日から施行するとの方針を示した。2022年4月に成立した改正道交法は、最高速度(時速20キロメートル以下)や車体の大きさが一定要件を満たす電動キックボードを「特定小型原動機付自転車」に区分。16歳以上なら運転免許が不要で、ヘルメット着用も努力義務となり、時速6キロ以下に制御できる場合には自転車通行可の歩道も走行できる。大手自動車メーカーも電動小型モビリティ市場に参入するなど勢いを増しているが、今回のルール変更で、今後さらに街中で電動キックボードを見かける機会が増えそうだ。しかし、歩道を走行することも可能ともなれば、歩行者との接触事故などが増えることも懸念される。電動キックボード利用者や歩行者はどう備えるべきか。中島宏樹弁護士に聞いた。●ヘルメット着用...
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元プロ野球・清田さん、千葉ロッテとの円満和解を発表 契約解除めぐる訴訟終結

元プロ野球選手の清田育宏さんは2月8日、所属していた千葉ロッテマリーンズ球団と円満和解したことを自身のInstagramアカウントで発表した。清田さんが訴訟を取り下げ、裁判外で和解したという。清田さんは2021年1月、自主トレ中に不倫疑惑を写真週刊誌「FRIDAY」に報じられ、無期限謹慎処分に。同年5月に処分は解除されたものの、直後にまたもや「FRIDAY」から別の女性との不倫疑惑を報じられ、同23日に契約を解除された。契約解除を不服として同年9月、東京地裁に球団を相手とした裁判を起こしていた。...
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【詳報】警察への不満アンケート「抗議のコツ」編 警察官の法律知識「不十分」、弁護士の7割が回答

弁護士ドットコムは、会員の弁護士に「警察の対応への不満」についてのアンケート(実施期間:2022年12月21日〜2023年1月9日)を実施し、105人から回答が寄せられた。結果を4回に分けて詳報する。4回目のテーマは「警察官の法律知識」と「抗議のコツ」について。警察官の法律知識は十分かの問い対して、「十分」「やや十分」と答えた弁護士はわずか6.7%だった。約7割の弁護士が「不十分」「やや不十分」と回答した。知識が十分ではないから、弁護士と警察官との間では多くのトラブルが起こるのだろう。抗議のコツとしては「警察署長宛に抗議文を出す」というのが多かった。●瞬発力が求められる現場での抗議もちろん抗議にも段階があるだろう。まずは現場での対応についてのコメントを紹介する。「高圧的な抗議はせず、まともな大人の話をする」「間違っている根拠を述べたうえで、その警察官の名前を確認する」「被疑者本人から、取り...
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岡口裁判官の弾劾裁判、遺族側代理人が抗議の経緯語る

事件の被害者遺族らを傷つけるネット投稿など、裁判官としての威信を著しく失う非行をしたとして訴追された、仙台高裁の岡口基一裁判官(職務停止中)の弾劾裁判の第3回公判が2月8日、参議院第二別館内の裁判官弾劾裁判所(裁判長:松山政司議員=参・自民=)であった。この日は、女子高生遺族殺害事件の遺族側代理人である中澤康介弁護士の証人尋問があり、遺族が何度も抗議しているのに、岡口裁判官が事件や遺族に対する投稿を繰り返したことなどを語った。また、投稿のうち1つが遺族に対する名誉毀損にあたるとして、岡口裁判官側に賠償を命じた1月27日の東京地裁判決についても説明した。岡口裁判官側はすでに控訴権の放棄を発表している。次回の公判期日は3月15日で、証人尋問が予定されている。●裁判員が2人欠席 「直前の連絡」で補充せずなお、弾劾裁判の裁判員は国会議員が務めるが、本日は山本有二氏(自民・衆)、田中和徳氏(自民・衆...
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なぜいま飲食店の迷惑行為が続々と発生するのか 飲食専門弁護士が考察

飲食店での迷惑行為をおさめた動画が相次ぎSNSで拡散し、企業側が対応に追われる事態となっている。1月以降に話題となった事例を一部、紹介する。・他人の注文を横取りして食べる(はま寿司)・卓上の醤油差しの注ぎ口や湯呑みをなめる(スシロー)・ドリンクバーの飲み口から直接飲む、店内で火遊び(カラオケまねきねこ)・天かすを共用のスプーンで食べる(資さんうどん)・共用の紅生姜をかきこんで食べる(吉野家)一例だが、こうした行為はSNSで拡散するだけでなく、NHKなど大手メディアも扱う異例の事態となった。ネットでは迷惑行為に対する批判の声が高まり、企業側は謝罪を拒否し、警察への相談を明言するなど、厳しい姿勢を示しているのも特徴的だ。2月7日には、野村哲郎農林水産相が「食品産業への影響も大きく、非常に残念。警察には厳正に対処してほしい」と述べ、事態は広がりをみせている。店の経営にもつながる行為だけに、今後も...
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会社の「飲み会」は業務か否か? 帰社途中に交通事故死→労災認められず…最高裁まで争われた裁判の結末は

日々問題なく働いている人でも、いつ労働トラブルに巻き込まれるかわかりません。パワハラ、労災、長時間労働などのトラブルは今もなくなっていないのが現状です。トラブル発生に備え、過去の裁判例を通じて、実際に発生した労働トラブルとその結末を知っていれば、いざという時の助けになるかもしれません。今回紹介するケースは、会社の歓送迎会に参加したのち、同僚を送り届けて会社に戻って残った仕事を片付けようと運転していたところ、道中の交通事故で亡くなったという社員の妻が労災申請したものの労働基準監督署では認められなかったため提訴したという事例です。林孝匡弁護士の解説をお届けします。●事案の概要こんにちは。弁護士の林孝匡です。裁判例をザックリ解説します。会社の【宴会】後の事故で労災が下りたケースです。社員のXさんは、宴会の後、車の交通事故で亡くなってしまいました。そこで妻は、労災にあたるとして遺族補償給付などの支...
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「身ぐるみ剥がされる…」追い詰められる実行犯、犯罪もエスカレート 特殊詐欺グループの実態

東京都狛江市で発生した強盗殺人事件から、過激化する特殊詐欺グループの実態が明るみになろうとしている。強盗殺人事件は1月19日に起きた。狛江市の住宅に住む90歳女性が、地下一階で死亡しており、腕時計3点と指輪が奪われた。その後逮捕された実行犯らの証言や捜査により、実行犯らが他の強盗にも関わっていること、指示役は秘匿性の高いアプリのテレグラムで実行犯らとやりとりしていたことなどが明らかになった。2月7日には、フィリピンの入管施設に収容されていた特殊詐欺グループ幹部ら2人を警視庁が逮捕。別の2人も、9日に日本に送還される見込みだ。実行犯らはSNSで高収入アルバイトを騙る闇バイト募集の投稿に応募し、一連の事件に関与することとなった。SNSで闇バイトを募集し、実行する者を集めるという手口は、特殊詐欺グループによく見られる。高収入に惹かれて応募した結果、特殊詐欺の受け子や出し子などに関わることとなる。...
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神宮外苑1000本の樹木伐採「市民よりビジネス優先、本当におかしい」と反対 ロッシェル・カップ氏

老朽化を理由とした神宮球場や秩父宮ラグビー場の建て替えを含んだ東京都による「明治神宮外苑再開発計画」が着々と進行している。大規模な取り壊しと建設に伴い、神宮外苑の樹木約1000本の伐採が予定されているが、近隣住民をはじめ、これに反対する声は少なくない。いち早く反対の声をあげたのが、実業家のロッシェル・カップ氏だ。2022年初旬からネット上で署名活動を行い、2023年1月末時点で反対の意を示した数は11万筆を超えた。三井不動産、明治神宮、日本スポーツ振興センター、伊藤忠商事を中心とした事業者側が立ち止まる気配はない。実際、東京都は1月30日、事業者側から提出された着工届を公示。本格的な工事に向けた仮囲いの設置作業が始まった。伝統ある神宮外苑の未来を決める重要な局面を迎え、「今踏ん張らなければ日本を代表する名所がなくなる」と計画の見直しを求めるカップ氏に話を聞いた。(ライター・望月悠木)●「憩...
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伝説的ミュージシャンの獄中死、遺族側の「勝利的」和解成立…国が「満額」の賠償金

伝説のロックバンド「THE FOOLS」のボーカル・伊藤耕さん(当時62歳)が、服役中に亡くなったのは、刑務所などで適切な処置をしてもらえなかったからだとして、伊藤さんの妻が国に約4321万円の損害賠償をもとめた訴訟は2月7日、東京地裁で和解が成立した。原告側によると、口外禁止条項はなく、満額の賠償金が国側から支払われるという。覚せい剤取締法違反などの罪で、月形刑務所(北海道月形町)に服役していた伊藤さんは2017年10月15日から、腹痛と嘔吐を訴えて、町立病院に搬送されたが、腹部の触診と痛み止めの投与だけで刑務所に戻された。その後も転倒を繰り返し、16日深夜に搬送されたが、17日未明に亡くなった。伊藤さんの死因について、死体検案書には「肝硬変からくる肝細胞がん破裂(推定)、出血性ショック」と記載されていたが、不信感を抱いた伊藤さんの妻が、北海道大死因究明センターで、遺体を解剖してもらった...
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「G7で日本だけ、性的マイノリティ守る法律ない」 首相秘書官の差別発言めぐり当事者支援団体が抗議

首相秘書官だった荒井勝喜氏が性的マイノリティをめぐって差別発言をしたことを受けて、性的マイノリティ当事者を支援する3つの団体が2月7日、東京・霞が関の厚労省で記者会見を開き、当事者の尊厳を傷つけ、差別を助長する問題発言だとして、あらためて抗議した。今年5月に岸田文雄首相の地元である広島でG7サミットが予定されているが、日本はG7の中で唯一、性的マイノリティの差別を禁止したり、同性婚を認める法制度がないこととして、支援団体は早急な整備を求めた。性的指向による差別を禁止しているオリンピックが東京で開催されたことなどを機に、2021年に超党派の国会議員連盟によって「LGBT理解増進法案」が合意され、法整備へと動いていたが、自民党の一部議員による反対があり、いまだに実現していない。●同性婚訴訟の原告らに衝撃この日に記者会見を開いたのは、同性婚の制度を求める裁判を支える「Marriage For A...
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宮里邦雄氏が死去 労働弁護士界のレジェンド

日本労働弁護団会長などを務めた宮里邦雄弁護士が2月5日、死去した。83歳だった。所属する東京共同法律事務所が2月7日に発表した。葬儀・告別式は家族・親族のみでおこなう。後日、東京共同法律事務所と日本労働弁護団が偲ぶ会を開催するという。●数々の著名事件を担当 2022年1月から闘病宮里弁護士は大阪府生まれ、沖縄県宮古島育ち。米軍占領下の琉球政府立宮古高校を卒業し、琉球政府の国費留学生として東京大学に進学した。1965年の弁護士登録以来、採用内定取り消しが争われた「三菱樹脂事件」、仮眠時間の労働時間性が争われた「大星ビル管理事件」、定年後再雇用者の労働条件をめぐり同一労働同一賃金が争点になった「長澤運輸事件」など、労働者側で多くの著名事件にかかわった。近年もコンビニオーナーの労働組合法上の労働者性を争う事件など、多くの労働事件を担当していたが、2022年1月から闘病生活に入っていたという。...
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【詳報】警察への不満アンケート「留置」編 「暴言は日常茶飯時」「被疑者ノートを読まれた」

弁護士ドットコムは、会員の弁護士に「警察の対応への不満」についてのアンケート(実施期間:2022年12月21日〜2023年1月9日)を実施し、105人から回答が寄せられた。結果を4回に分けて詳報する。3回目のテーマは「留置場」。留置場における警察の対応について疑問や不満を抱いたことはあるかとの問いには、50.5%の弁護士が「とてもある」「ややある」と答えた。●「暴言は日常茶飯事」2022年12月、愛知県警岡崎署の留置場で死亡した勾留中の男性が、警察官からの暴行を受けていたことが大きな問題になった。留置場では被疑者の人権が侵害される事案が度々起きている。以下、弁護士の体験談を紹介する。「暴言は日常茶飯事だと思います。被疑者に対する言葉使いがとても汚くて驚きます」「未決勾留であるにもかかわらず、犯罪者のように扱い、被疑者の名前ではなく、『おい』とか『お前』と呼ぶ」「高齢で動きが緩慢な被疑者に対...
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ラーメン店員が器をひっくり返し、客が腕をやけどする大惨事 店「1万円で何とかして」

ラーメン屋の店員にラーメンの入った器をひっくり返されて、腕と脇腹をやけどしたーー。そんな不運なトラブルに遭遇した客から、弁護士ドットコムに相談が寄せられています。相談者によると、やけどは軽度のものと診断されましたが、数日経っても赤い痕が消えませんでした。しかも、スマートフォンとワイヤレスイヤホンにもスープがかかり、一時的に充電できなくなったり、イヤホンの片耳がほとんど聞こえなくなったりしたそうです。店は全面的に非を認めていますが、治療費、クリーニング代、迷惑料として1万円をレターパックで一方的に送ってきて、「足しにしてください」と伝えるだけでした。相談者は店の一方的なやり方に納得のいかないようですが、どうすればいいのでしょうか。櫻井俊宏弁護士に聞きました。●店員に過失があれば「不法行為」となる今回のケースの場合、店員に過失があれば不法行為(民法709条)が成立します。また、店員の業務上の不...
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養育費の支払い、「公正証書」に入れる文言次第で「給料差し押さえ」できなくなるってホント?

離婚が成立した際、慰謝料や養育費、財産分与などについて、夫婦の間で合意したことを証明するために、公正証書を作成することがあります。公正証書は公証人が作成するもので、公文書として法的効力を持ちます。この公正証書にどのようなことを盛り込むかは、夫婦の間で決めることになりますが、ツイッターで最近、「公正証書に『今後問題が起きた時には話し合いをする』という一文を入れてはいけない」というウワサが広まっていました。その理由は、「この一文が入っているだけで、養育費の支払いが止まった際に、当事者間の話し合いでまずは解決してくださいと言われてしまい、相手の給与差押ができなくなるから」とのこと。しかし、このウワサ、本当なのでしょうか。離婚問題にくわしい村上真奈弁護士に聞きました。●公正証書に入れておくべき文言は?「『今後問題が起きたときには話し合いをする』という一文を入れたことを理由に、強制執行ができなくなる...
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「舞いあがれ!」悠人にインサイダー疑惑、どんな罪? 大雨の公園で倒れ、SNSで心配の声

NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」で、主人公・舞(福原遥)の兄で投資家の悠人(横山裕)にインサイダー取引疑惑が浮上して、大ピンチを迎えている。投資で損失が膨らんでいた悠人は、「目を付けていた」という企業の株が急騰して、一気に26億円の損失を取り戻した。しかし、その後、テレビでインサイダー取引疑惑が報じられ、母めぐみが経営する町工場「IWAKURA」にも取材陣が押し寄せていた。2月6日の放送では、家族からの電話にも出なかった悠人が、大雨の公園をさまよいながら倒れてしまうシーンもあり、SNSでは心配の声も上がっている。インサイダー取引とはどのようなものか。どんなペナルティがあるのか。今井俊裕弁護士に聞いた。●5年以下の懲役刑や500万円以下の罰金刑、さらに課徴金もインサイダー取引とは、内部者取引ともいわれるように、企業の内部にいる者が、ある会社の株価に影響を与える重要な事実を知ったときに、そ...
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「母子手帳」11年ぶりリニューアル、家族の多様化で「父親の役割」はどう表記される?

2022年12月、あるツイートが記者の目に止まった。投稿したのは神奈川県鎌倉市の市議で、鎌倉市で使用されている母子健康手帳について、こうツイートしていた。「鎌倉市の母子手帳、『父になる』の項目ひどくない?」一緒に投稿された写真を見ると、「父親は、はじめのうちは何もできませんが、子どもの成長につれて、父親の役割は、日に日に増し、子どもが青年期を迎えるころ、最も重要になります」と書いてある。記者が出産したのはもう10年以上前。東京都内の自治体から受け取った母子健康手帳には、父親についてほとんど触れられていなかった。しかし、2022年10月から男性の育児休暇の取得を促す「産後パパ育休」の制度もスタートし、周囲の若い世代のパパたちは積極的に育児をしている。この記載は、今の時代に合っていないように思えた。2023年度から使用される母子健康手帳は、厚労省が11年ぶりに見直したものになる。今、母子健康手...
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【詳報】警察への不満アンケート「取り調べ」編 未だに多い暴言・誘導、弁護士の怒り募る 

弁護士ドットコムは、会員の弁護士に「警察の対応への不満」についてのアンケート(実施期間:2022年12月21日〜2023年1月9日)を実施し、105人から回答が寄せられた。結果を4回に分けて詳報する。2回目のテーマは「取り調べ」。取り調べについて疑問や不満を抱いたことはあるかとの問いには、64.7%の弁護士が「とてもある」「ややある」と答えた。●取り調べは反省の場と考える捜査官高圧的な取り調べは今もなくなっていないようだ。弁護士の体験談を紹介する。「相変わらず大声で怒鳴る、被疑者をお前呼ばわりするなど、威圧的な取調べを行っている」「取り調べを反省させる場と捉えている捜査官がいる」「被疑者が捜査官から、自分(編注:回答した弁護人)なら生きてられないという暴言を吐かれた」「暴行はさすがに見かけないが、一般社会では許容されないレベルの脅迫はいまだに見られる。検察庁及び県警本部長へのクレームは数年...
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10代の脱毛エステトラブル急増 「契約した会社倒産」「電話つながらない」成人年齢引き下げで

夏に向けてツルスベ肌を手に入れようと、冬から脱毛を始める人は少なくない。念願の脱毛サロンデビューを果たそうと考える18・19歳の新成人もいる。2022年4月1日からは成人年齢が18歳に引き下げられ、18・19歳は保護者の同意なしに契約できるようになった。新成人が脱毛エステに関するトラブルに巻き込まれるケースが相次ぎ、国民生活センターは注意を呼びかけている。同センターによると、2022年4月から12月末までに全国の消費生活センターなどに寄せられた18・19歳の相談件数は、合わせて6732件。全体的な件数は、前年度の同じ時期(6007件)とほぼ変わらないものの、脱毛エステに関する相談件数は960件で、前年度の約7倍(2021年度は130件)に急増していることがわかった。特徴的なのは「契約しているサロンが倒産した」という相談が多かったことで、このことが相談件数増加につながったとみられる。このほか...
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障害者雇用「代行ビジネス」と呼ばないで 受け皿の農園を展開する業者の本音

障害者の雇用が広がる中、本業と無関係な農園で働く形態を支援する業者が「代行ビジネス」として問題視されている。2022年ごろから「雇用率をカネで買っている」「障害者を農園に閉じ込めている」など批判的な報道が相次いだ。衆参両院は昨年12月、障害者雇用促進法改正の付帯決議で「単に雇用率の達成のみを目的として、このビジネスを利用しないよう企業に周知、指導を検討する」よう政府に求めた。農園を運営する支援業者の担当者は「成果物(ハーブティーなど)をどう活用しているかを伝えるのが足りていなかった部分もある。でも『代行ビジネス』などと全否定されるのは心外です」と言う。実際に、農園の内部に入ってみた。●20社ほどが入居する「シェアオフィス農園」「ハーブの香りに癒されます。摘みたては特にいいですよ」。白衣に身を包んだ彼はにこやかにそう語った。同世代の仲間2人と共に、関東地方の屋内農園でミントなどのハーブを育て...
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こっそり仕掛けたICレコーダーに「ママ友の不倫」、録音たてに「妻の不倫」証言を迫っていいの?

不倫の証拠を集めるため自宅にICレコーダーを仕掛けたところ、思わぬものが録音されてしまった——。こんな相談が弁護士ドットコムに寄せられました。相談者の男性は、妻の不倫を調べるためにリビングにICレコーダーを設置しました。すると、妻と妻のママ友がお互いの不倫や不貞行為について赤裸々に語っているところが録音されたといいます。そこで、相談者はママ友に「(ママ友の)夫に不倫を言わない代わりに、妻の不倫について教えろ」と、録音を盾に妻の不倫について証言をさせたいと考えています。このようにママ友に迫ることは、脅迫に当たってしまうのでしょうか。瀧井喜博弁護士に聞きました。●脅迫罪や強要罪が成立する可能性妻の不倫について、より詳しく知りたいと思うことは当然のことだと思います。しかし、方法次第では違法行為になる可能性もあります。どのような点に気を付ければよいのか、解説します。配偶者からすれば、不倫は法的にも...
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露出の多い二次元キャラは「性の商品化」でくくれるのか? コスプレイヤーに聞いてみた

近年、いわゆる「萌え絵広告」がネットで炎上することが増えています。女性キャラクターの露出度の高い衣装や胸などのパーツを強調したような絵柄が批判の対象になることが多いようです。こうした表現を不快に思う人が一定数いることは十分理解できます。ただ、一部の批判の中に「性の商品化」や「性的搾取」、「女性差別」といった言葉が使われていることについては気になる部分もあります。これらの批判は1つの衣装・ポーズ・構図に限らず、キャラクターや作品全体に向けて使われることもあるようです。筆者はアニメやゲームのキャラクターに扮するコスプレイヤーを数多く取材しています。もしも「萌え絵」が搾取や差別なのだとしたら、そうしたキャラクターの格好をするコスプレイヤーは進んで性を売ったり、搾取や差別を受け入れたりしているということにならないでしょうか。極端なローアングルや接写など、コスプレの現場に一部、「性的」なものを過度に...
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「途中退職するなら有給を使えないよ」って本当? 弁護士の回答は

1年ごとに毎年一定の日数が与えられる「年次有給休暇」。弁護士ドットコムには「途中退職時の有給消化について、会社と揉めています」という相談が寄せられています。相談者の女性は、1年ごとの契約で3年ほど勤務しています。12月末で退職する意向を伝え、引き継ぎ準備をしていたところ、有給が20日ほど残っていることが発覚しました。そこで「有給を消化するため退職日を1月31日に変更したい」と伝えたところ、部長から「そんなことは許されない、3月末の契約満了までいて使える有給だから、揉めたくないなら(退職日を)12月31日にしておきなさい」と言われてしまいました。部長が言うように、契約途中で退職する場合、有給休暇を使うことはできないのでしょうか。中村新弁護士に聞きました。●時効にかからない限り年休は奪えない結論から言うと、年休権は労基法上当然に発生する権利であり、取得日から2年の時効(労基法115条)にかから...
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「死なないこと」を約束した男子中学生 現職の警察官によるわいせつ事件、法廷で明かされたPTSD

驚きのデータがある。警察庁の発表によると、令和3年に児童ポルノ事犯の検挙により特定された被害児童は、1458人(女児1301人、男児157人)にのぼる。平成24年は531人(女児466人、男児65人)だったことから、いかに被害が拡大しているか一目瞭然である。SNSに起因し、被害につながっていることも特徴的だ(平成24年は242人、令和3年は657人)。被害総数は女児が多いものの、筆者が注目したのは、男児の被害がこの10年間で2倍もの増加を示した点である。2022年12月、大阪地裁にて男子中学生2名が被害に遭う児童買春・ポルノ禁止法違反(製造)と府青少年健全育成条例違反に問われた裁判が行われた。被告人はなんとこれらを取り締まるべき現職の男性警察官であった。(裁判ライター:普通)●元警官による驚きの犯行態様被告人は20代の大阪府警の元警官(起訴後に懲戒免職)。がっしりした体つきと精悍な顔立ちを...
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落とし物は「人骨」、事件性あるのに「落とし主」見つからない背景は?…電車に置き去りにされたケースも

事件性のある人間の骨が、引き取り手なしとされた場合、還付不能として、押収物還付公告に記載される。供養の気持ちで扱われるべき骨は、ときには電車に置き去りにされたり、ぞんざいな扱いを受ける。そうした「事件に巻き込まれた骨」が現れる背景について元検察官が解説する。●引き取り先のない「現金5200万円」「野球グローブ60個」「押収物還付公告」とは、事件で押収された物の受還付人(引き取り手)が見つからない場合などに、刑事訴訟法にもとづいて、検察や警察が公告するもの。官報に記載されたり、各検察庁の掲示板に掲示される。捜査機関が押収した違法薬物や扱うための道具などはよく目にするだろう。珍しいところでは、窃盗事件の「野球グローブ60個」や、風俗店の絡んだ事件で「ローション」などが押収物として記載される。窃盗事件の「現金約5200万円」なども還付不能として公告された。公告した日から半年以内に引き取るべき人が...
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「今こそ自国の穀物を守れ」種子法違憲訴訟、山田元農相・平岡元法相らが署名2万提出 

主要農作物種子法(種子法)が廃止されたのは憲法違反だとして、農家らが国に違憲確認などを求めている訴訟の原告側が2月3日、東京地裁に「安全・安心な食料を得る権利」を認めるよう訴える署名2万3353筆を提出した。訴訟は2022年10月に結審し、3月24日に判決が言い渡される予定となっている。署名は12月22日から募り、今回は1回目の集計としてまとめた。2月24日まで。会見には、ともに弁護士で元農相の山田正彦氏、元法相の平岡秀夫氏が登壇。山田氏は「戦後初めて『食の安全の権利』について司法判断がされる大きな裁判だ」と話し、ウクライナ戦争や気候変動などで食糧の安全保障が叫ばれる中、判決に注目してほしいと訴えた。●全国各地で種子法に代わる条例制定種子法はコメ、麦、大豆の穀物が対象で、各都道府県の農業試験場などで安定的に種を育てる根拠とされていたが、2018年4月、規制改革の一環として廃止された。専門家...
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女子トイレでライター点火、わざと「火災報知器」作動させる動画拡散、とまらぬ炎上騒動

トイレでライターをつけて、わざと火災報知器を作動させる「イタズラ」を映した動画が、SNSで拡散されて、文字通り「炎上」騒ぎになっている。「いきまーす」。拡散されている動画では、高校生くらいの制服を着た女性が、店のトイレでライターを点火させて、わざと火災報知器を作動させているように見える。女性のはしゃぐ声が聞こえる中で、警報音が鳴り響くシーンは、あまり笑えるものではない。回転寿司チェーンでのイタズラ動画も問題になったばかりだ。動画がいつ撮影されたものか不明だが、こうした迷惑行為は、場合によっては、刑事・民事の責任を問われる可能性がある。今回の法的問題について、西口竜司弁護士に聞いた。●未成年であっても「刑事事件」になる可能性はある「バズらせるという軽い気持ちで行動に出てしまうことで、店に大きな被害を与えることになりえますし、自分自身にも大きなしっぺ返しが来ます。このようなことは是非やめてもら...
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熊田曜子さん、不貞裁判で「ラーメン店の割り箸」めぐり攻防

夫からの暴行被害、離婚協議など私生活が度々、報じられているタレントの熊田曜子さん。現在、離婚協議中とされるが、夫が熊田さんらを訴えた民事裁判も進行中だ。夫が2021年10月に提訴したこの裁判で、(1)熊田さんと、熊田さんの不貞相手としてテレビ局勤務の男性(以下、A氏)に対して550万円、(2)夫のDVをめぐる名誉毀損・プライバシー侵害で熊田さんに330万円の、計880万円の損害賠償を求めている。裁判記録などによれば、熊田さん、A氏ともに不貞を否定している。裁判での争点は(a)熊田さんの不貞の有無。不貞があったとして相手はA氏だったのか (b)夫のDVの有無の2点だ。裁判で鍵を握っているのが、不貞の証拠として夫が提出したDNA鑑定の結果である。●家族と食事した後、探偵が割り箸を入手裁判記録などによれば、2021年の春頃、夫は熊田さんのスケジュール手帳にA氏の苗字一文字とハートマークが書かれて...
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スーパーで買った商品が「賞味期限切れ」だった…開封後でも返品できる?

店で購入した商品が、賞味期限切れだったことはありませんか。時には、購入して家で開けた後に気づくこともあるでしょう。弁護士ドットコムにも「賞味期限切れの商品を購入。開封後だが返品できるか?」という相談が寄せられています。相談者はスーパーで冷凍エビを購入しました。帰宅し解凍して食べていると、賞味期限が昨日であることに気がついたのです。「商品自体は解凍してしまってる上に一部食べてしまった」と話す相談者ですが、レシートを元に返金してもらえないかと考えています。こうした場合でも、返金を求められるのでしょうか。大橋賢也弁護士に聞きました。●賞味期限と消費期限の違い——賞味期限は比較的痛みにくい食品に表示されるものですが、返金を求められますか。賞味期限は、スナック菓子や缶詰等、劣化が比較的緩やかな食品に表示されるものです。このことから、次に述べる消費期限と異なり、1日賞味期限が切れた食品を販売したからと...
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【詳報】警察への不満アンケート「逮捕」編 弁護士の3分の2が疑問視「安易に逮捕しすぎ」

弁護士ドットコムは、会員の弁護士に「警察の対応への不満」についてのアンケート(実施期間:2022年12月21日〜2023年1月9日)を実施し、105人から回答が寄せられた。結果を4回に分けて詳報する。逮捕について疑問や不満を抱いたことはあるかとの問いには、66.7%の弁護士が「とてもある」「ややある」と答えた。「安易に逮捕しすぎる」など必要性を問うコメントが多く見られた。●「逮捕→報道」のコンボで家族関係が崩壊逮捕のあり方への疑問としては、以下のようなコメントがあった。「勾留される可能性がそもそも低いのに逮捕をする」「別件での逮捕・勾留・起訴後勾留を利用して、同種事案の取調べを行っている」「逮捕するような事案でもないのに逮捕したり、報道を行ったりすることによって、家族関係が破壊され、家族等の協力を得られず、弁護活動に悪影響が出たということがある」「任意でかなりの情報を引き出して取り調べを継...
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「日々是闘争」カラフルスーツを戦闘服として向かう久保利弁護士の矜持

「弁護士は勝ってナンボの世界でしょ。毎日が闘いなんだ。自分にとって元気が出るものを着て挑むのは当たり前です」色黒な肌によく似合う、目にも鮮やかなグリーンのダブルのスーツで出迎えてくれた久保利英明弁護士。薬害スモン訴訟、ニッポン放送事件、1票の格差訴訟で9回の最高裁大法廷弁論…数々の有名事件にかかわり、NTTやJR東日本の株主総会から総会屋を排除したとして、その名を不動のものとした。法曹界でクボリの名を知らない者は、モグリだと言われる。自らの仕事を「闘争業」と称する78歳の名物弁護士に、服装にかけるポリシーを聞こうと日比谷パーク法律事務所を訪ねた。ファッション談義から生まれたのは、聞く者を奮い立たせる彼の人生訓だった。●色を選ぶ基準は「元気が出るかどうか」弁護士ドットコムでは、会員の弁護士にファッションに関するアンケートを実施。おしゃれだと思う弁護士として複数の声が上がったのが、久保利氏だ。...
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ダイヤモンド・プリンセス元社員2人、運行会社と「勝利的和解」 コロナ禍の「整理解雇」が撤回される

新型コロナウイルスの集団感染が起きた豪華クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」の運行会社を相手取り、元従業員3人が地位確認などを争った裁判で、そのうち2人と会社との間で和解が成立した。和解は2022年12月26日付。和解した元従業員らは2月2日、都内で記者会見を開き、会社側から事実上の謝罪を受けたとして「勝利的和解」を強調した。原告で、元従業員の50代女性は、解雇当時の会社の対応について「コロナ禍の荒波に遭遇した会社という客船が『船が沈みそうだから、救命胴衣もなしに海に飛び込んでくれ』というようなものだと思いました。救命ロープもあるのに投げてくれないというものでした」と振り返った。●「救命胴衣なく海に飛び越めと言われたようなものだった」ダイヤモンド・プリンセス号の運行会社の日本法人「カーニバル・ジャパン」は、コロナ禍の業績悪化を受けて、2020年6月に従業員らを整理解雇した。原告3人は雇...
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回転寿司の迷惑行為は「一生モノの代償」、自己破産でも「賠償責任」から逃れられない可能性

レーン上の他人の寿司を食べたり、醤油ボトルの注ぎ口を舐めたり、寿司につばをつけるなど、回転寿司店で、客の迷惑行為を撮影した動画がSNSで拡散を続けている。被害に遭った「スシロー」では、運営会社が行為の当事者と保護者から直接の謝罪を受けたものの、それを受け入れず、民事・刑事で法的措置をとる考えを表明した。もしも、損害賠償を求める裁判を起こされた場合、それが億単位・数千万円単位であっても、このような迷惑行為では「自己破産」しても支払いの責任を免れないことがあるという。バカな行いで一生を棒にふることがあるかもしれず、本当に注意が必要だ。●断じて許さない…回転寿司大手がこぞって法的措置を検討「スシロー」だけでなく、同様の迷惑行為が確認された「はま寿司」も警察に被害届を提出し、「くら寿司」でも過去に撮影された動画をめぐって警察に相談するなど、業界をあげて断固として迷惑行為を許さない姿勢がみてとれる。...
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「女性トイレを使わせて!」急な腹痛、男性トイレは混雑でピンチ 緊急時なら認められる?

急な腹痛でトイレに駆け込んだという経験は誰しもあるだろう。しかし、トイレがいつも空いているとは限らない。そんな大ピンチに、「向こうの女性用(男性用)トイレは空いている」という状況だったら——。弁護士ドットコムにも、お腹が弱いという男性の相談者から、「本当に切羽詰まっているのにトイレが混んでいる時は、男性用トイレに女性が、女性用トイレに男性が入っても罰せられないのだろうか」という疑問が寄せられた。過去には、高速道路のサービスエリアで、女性が男性用トイレを緊急使用する「今だけ男」を禁じるポスターが掲示され、話題となったこともある。女性用トイレに長蛇の行列ができる一方で、男性用トイレは空いているという場合、男性用トイレを使いたいと思う女性が少なからずいるということだろう。では逆に、男性用トイレに長蛇の行列ができる一方で、女性用トイレは空いているという場合、男性が女性用トイレを使おうとしたらどうだ...
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バナナ滑り台製造メーカー、2月から注意喚起を強化 「不安与えたことをおわびします」

一部の利用者が落下するなどの事態が起きているバナナ滑り台を巡り、遊具製造メーカー「コトブキ」(東京都港区)が2月2日、「『バナナスライダー』の安全性について」と題して公式ホームページ上でプレスリリースを発表した。リリースは深澤幸郎社長名で 「安全性に関する見解や対処指針を迅速にご案内できず、各種メディアの報道等にもあるように、設置者・利用者の皆様に対して不安を与えてしまった事に関して深くお詫び申し上げます」と冒頭で説明している。●6歳以上なら安全実証されている業界団体・日本公園施設業協会(JPFA)が定める安全規準に則っていることを明記した上で、細かい設計についても「対象年齢の児童による十分な滑降試験も重ね安全であることを実証している」とした。実際に事故に遭った人たちによると、分岐部分で引っかかってバランスを崩したり、落下したりしているという。これに対し、同社は「側壁がない部分での落下の...
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夫に内緒で自己破産はできますか? 生活が苦しく、キャッシングを繰り返した女性

「夫に内緒で自己破産はできるのでしょうか?」。こんなお金をめぐる相談が弁護士ドットコムに寄せられています。相談者は、生活が苦しいために、夫に内緒でキャッシングを繰り返し、返済が滞りつつある状態です。めぼしい財産はないものの、夫名義の住宅はあるといいます。離婚はしたくないものの、仮に自己破産した場合でも夫に内緒にしたいという相談者。夫に知られないまま、自己破産することは可能なのでしょうか。●夫に知られずに自己破産できる?鈴木菜々子弁護士は「結果的に夫に知られずに手続きを完了できるケースもあります。ただ、確実ではありません」と話す。「破産手続では、裁判所に家計収支状況や財産状況を報告しなければなりません。その中で夫の給与明細や、預金通帳の写し等の提出を求められることがあるので、場合によっては夫の協力が必要になります。また、裁判所や弁護士から自宅に書類が届いたり、電話が掛かってくることもあります...
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ストーカー殺人、捨てられた裁判記録 桶川事件で発覚、遺族「大いに疑問だ」

ストーカー規制法制定のきっかけとなった桶川ストーカー殺人事件の裁判記録が廃棄されていたことが2月1日までに、閲覧請求した学生の調べでわかった。さいたま地裁によると、廃棄日は2012年2月23日。この事件では21歳の女子大学生だった猪野詩織さんが、元交際相手のストーカー被害を相談したにもかかわらず埼玉県警が記録を改ざんし、1999年に桶川市で殺害された。捜査を怠ったとして遺族が埼玉県と国を相手取った賠償請求訴訟の記録が廃棄されていた。今年1月には福岡市博多区でストーカーによる殺人事件が発生し、規制法のあり方が再び問われている中で発覚した事態に、遺族は「大いに疑問だ」との声を上げている。●遺族「私たちの知らない間に抹消されているとは」父親の猪野憲一さんは「私たちの知らない間に抹消されているとは、がくぜんとします。節目となった事件の記録が公的機関からなくなるということ。国として、司法として、いい...
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「恵方巻の過剰な販売競争やめて」SDGsユニオンが大手コンビニ3社に要求

持続可能な開発目標(SDGs)の実現を目指して活動している労働組合「SDGsユニオン」は2月1日、大手コンビニ3社に対し、恵方巻の食品ロス対策として過剰な販売競争を規制するよう求める要求書を提出した。節分の時期に食べられる恵方巻だが、売れ残りの大量廃棄が近年、社会的に問題視されており、農水省や消費者庁なども食品ロス対策を呼びかけている。ユニオンは、コンビニ業界の恵方巻の食品ロスについて、SGDsの実現に反する事態であるだけでなく、加盟店の店長やアルバイトなどに対する「販売ノルマ強要」や「買い取り強要」といった労働問題にも絡むと指摘。労働者目線でも食品ロス対策を通じてSDGsの実現を目指すとしている。「セブン-イレブン」「ローソン」「ファミリーマート」に提出した要求書では、(1)恵方巻の廃棄量の調査・開示、(2)過剰な販売競争の実態に関する調査・公表、(3)廃棄ロス分を加盟店に負担させ、食品...
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岡口裁判官「控訴しない」と発表 「遺族洗脳」投稿の賠償命令

仙台高裁の岡口基一裁判官(職務停止中)は、SNSへの不適切投稿をめぐり、女子高生殺害事件の遺族に44万円を支払うよう命じた東京地裁判決に対する控訴権を放棄することを決めた。代理人弁護士が1月31日に発表した。岡口氏側は声明文で、「(遺族に対し)改めてお詫びの意を表する」とした。一方で、審理が続く弾劾裁判とは、「何らの関係性もない」と強調。以下のように牽制した。「本件における民事上の責任を下に弾劾手続きを進めることは、弾劾裁判の制度趣旨、法律上の要件、行為と制裁のバランスのいずれの点においても不適当であり、引き続き罷免相当ではないことを訴える」問題となった裁判は、岡口氏が2017年に起きた女子高生殺害事件の刑事判決をツイッターに投稿したことなどをめぐり、遺族の岩瀬正史さん、裕見子さん夫妻が起こしたもの。東京地裁(清野正彦裁判長)は1月27日、3つあった投稿のうち、遺族が「洗脳」されているなど...
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宮台真司さん襲撃事件、「被疑者」と見られる男性死亡か…今後の刑事手続きどうなる?

東京・八王子市の東京都立大学キャンパスで、同大教授の宮台真司さんが刃物で襲撃された事件。現場から逃走していた被疑者とみられる男性が死亡していた。各メディアが2月1日、一斉に報じている。宮台さんは昨年11月29日、頭などを切り付けられて、全治約6週間の重傷を負った。警視庁は防犯カメラに映っていた男性の画像を公開し、殺人未遂の罪で捜査を進めていた。昨年12月の公開手配直後に自殺したとみられるとする一部報道もある。被疑者死亡の場合、刑事手続はどのように進められていくのか。元警察官僚で刑事事件にくわしい澤井康生弁護士に聞いた。●在宅事件と同様に捜査が進められていく――被疑者死亡のケースで、今後の刑事手続は一般的にどのようにされていくのでしょうか?逮捕や勾留などの身柄拘束はできないので、身柄拘束のない在宅事件と同じように捜査することになります。まず、被害者の方(亡くなった被害者の方の場合はご遺族)や...
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チュチュアンナ著作権侵害、19デザインに問題発覚「行き過ぎた模倣が横行」

女性用靴下やインナーの製作・販売をおこなう「チュチュアンナ」(大阪市)は1月31日、商品デザインの著作権侵害をめぐる調査結果をホームページで公表した。2021年に著作権侵害が発覚した「ポメラニアン柄のルームウェア」のほかに、合計19デザインに法的な問題があることが確認されたという。この問題をめぐっては、同社が2021年8月から発売していた「ポメラニアン柄のルームウェア」について、イラストレーターから自身のイラストに酷似しているとの指摘を受け、同年10月に販売を停止。ほかにも著作権を侵害している商品があるとの指摘があり、同社は 2021年春以降に製作・販売した全商品について、調査を実施していた。ホームページによると、調査には社員以外に知的財産を専門とする弁護士も複数参加。著作権法上の問題がないと言い切れない商品については、複数の外部の弁護士が確認した。同社は「製作の過程において、行き過ぎた模...
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